オンンライン大学在籍経験から、休校そして学校のオンライン教育対応を考察してみました【一番優先すべきはなに?】

これからの学び
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国内の通信制大学入学から始まり、海外の学び方などにアンテナ張りながら生活していたため、日常だったオンライン学習や通信学習、今回の休校で学校や先生がオンライン学習を確立しようと奮闘しているのを見て、素人なりに実体験を含めて感じたことをまとめてみようと思いました。



1.そもそもオンラインが必要かどうか

オンラインありきで、国の制度や学校の先生が議論や準備をされていましたが、必要なのは「学び」であってオンラインは手段です。

ここを大きく間違えているような気がしています。
今回の休校に限らず、予定外のことが起こることはあり得ます。そういう意味で端末を急いで普及させることもおいおいは大事でしょう。

ただ予算がかかることであり、財源が十分な自治体ならともかく、全国の生徒に速やかに、とは在庫の意味からいっても難しそうです。

これだけネット環境が進んでいるのだから、将来的には無償提供も含めた端末の動きは必要でしょう。ただ、今回のように急ぎでなにか決めなくてはならないときには向かないような気がしました。

端末があってもネット回線がなければ繋がらないし、各携帯会社がデータ容量をアップしてくれたからといって、回線や端末によって動きの差は生まれるでしょう。

自粛というかたちでない時期には、学校や地域にwifiスポットが存在すれば、活用できるのかもしれませんが今回はそこまでの準備をみな遠隔中心に進めるのは全国民的に難しいことだったと思います。

学校として、本来したいのは「学び」を続けることであるはずで、登校できないからといってオンラインをずっと使っている必要はないはずです。

小さい規模の学区なら、紙ベースのものを送ったり(届けたり)サポートはオンラインや電話などで、大きい学区にしても既習のページを「どう復習したら身になるか」などのアドバイスをオンラインなりオフラインなりすればいい。
オンラインにしてもオフラインにしても、ただコンテンツを見れるように急いだり、ドリルやプリントを大量にこなすことが学びではないはずです。

先生、というプロなのだから、「自学でどう工夫すれば学校並みの勉強ができるか」そんな学級通信でも書いている方がこどもたちのためになるのではないでしょうか。

学校の指示を聞くことを良しとされてきたこどもたちが、ドリルなどを丸投げされて全員が全員、自分なりの学び方を自力で見つけ出せるわけでもないし、親も生活があるので完全個別指導は無理です。

2.先生のなかにもオンラインが得意な人と、教室でこそ輝くタイプがいる

もともとこういう事態や、海外の例にアンテナをたててきた先生たちは、オンラインの使い方や情報リサーチに長けています。

だから、急な対応もできます。
しかし、それ以外の先生の場合、先生としてのスキルが高いにも関わらず「オンラインが合わない」タイプの先生もいるはずです。
それは良しあしではなくタイプとして。教室で、生徒の反応が見えてこそ、授業設計がうまくいくという個性の先生もいるはずです。

急な対応をしなくてはならないときに、あえて「不慣れな」オンラインを習得することに時間やエネルギーをかける必要はないと思うのです。もちろん時代の流れ的においおいは習得が必要でしょう。
しかし、このようなイレギュラーな事態には、不得意なことではなく得意なことを活かすのがベストだと感じます。

学校のそともなかも、オンライン一択な雰囲気を醸し出していますが、やるべきは「個々人のできることを最大限に活かす」ことであり、そういう時期ではないかなと思います。
オンライン化を論ずるのはもっと先。もちろん現場ではなく、上の方々はいまからたくさん論じていただくべきだとは思います。
現場の先生に丸投げは酷、という意味で学校内部では、できることをできるかたちで、オンラインに拘らずオンラインは活かしつつ、でいいのではないでしょうか。(いまは)

3.タブレットやスマホがない家庭もある 格差の問題

どんなものも一律にしようとすれば、格差は発生します。
たとえば課題が、オンライン提出一択だったら、端末準備できない家庭はその学校を選べません。

しかし、提出方法がたくさんあれば、それぞれの家庭に合わせてできる。
一律にすべきは「権利」や「選択肢の多さ」であり、モノやスコアではないはず。

結局は、なんでも横並びでなければならない、一律でなければならない空気感が、「格差」を生んでいる。
政府の政策や、自治体の財源でもないのです。

4.途上国と先進国の格差はどうか ~オンライン海外大学に在籍して思うこと~

もちろん日本国内にも格差はあります。
ただ調べれば様々なサポートや助成がある国であるのも事実です。

このブログでも何度か書いていますが、ユニバーシティオブザピーポーという海外通信制大学があります。

こちらに初期の頃数年在籍していました。忙しさで両立できずにドロップアウトしましたが、いま振り返るとオンライン教育について考えるよい経験でした。

授業料がない大学のため、発展途上国と言われる国からも入学者が結構います。途中からだいぶアメリカ国内の生徒の割合が増えた気がするのもドロップアウトしてしまったひとつなのですが、初期はたくさんの国名がクラスルームにならんでいました。

おそらく、勉強するためのPCを持てるという時点である程度は、国のなかで恵まれている方たちなのかもしれません。しかし、日本の高校生や大学生のように当たり前に「留学」が選択肢として出てくる環境ではないでしょう。

同じ国でずっと過ごすことの方が世界の人口の割合的には多いでしょう。
オンラインででも留学できる、ということはすごい時代です。
それをポリシーにしている大学だからこそ、勉強内容のなかに「動画」はありません。

もし仮にうちにwifi環境がなかったとしても、マックやカフェや、どこかの建物にいけばある程度は使えます。容量の問題はありますが、テザリングでもどうにか使えるでしょう。

だいぶ変わってきたとはいえ、身近に安定したネット環境がある国ばかりではありません。
格差があるからといって、よい端末を配るのではなく、「学び方」を工夫する。
動画をずっと見れるネット環境の国ばかりではないから、もし授業内容が動画なら、そこで学びに格差が出来てしまう。

基本、文章で、そして、課題も1週間の間にいつでもアップロード可であることで、環境面の格差は最小限に抑えられています。

紙の教科書にしてもそうです。もし購入が必要であれば、シッピングが難しい国はすでに格差があるし、購入する必要があると金銭面での格差も発生します。

そのため、基本的にはUopeopleの教材はオープンリソースのものが使われています。
大量のページがあるテキストの科目もありますが、ネット回線が良い国であればオンラインで読めばいいし、端末の空き容量を作れるならダウンロードして、ネットはよくないけど印刷できる環境があるなら、プリントアウトして、と選択肢がいくつかちゃんとあります。

当時はあまり意識しなかったけど、広がるなりのちゃんとした教育の設計があるんだなといまは思います。

5.現状を知らずに選択肢を増やして、オンラインをただ推し進めても疲れるだけ

途上国でなにが困るか、現状を理解しているから、どのような選択肢が必要か示せた。

いまのオンライン化は、なにが困っているのか見えてないのに導入だけ頑張ろうとしている。
「まなぶ」のが第1目的で、まなびの格差、を最小化するためには何が必要か。

システムを変える?
教材?
教えかた?
宿題の量?

などのなかのひとつとしてのオンライン、であるはず。

6.オンラインにはオンラインの教えかたがある

おとなもこどももオンライン疲れしつつある今。
会社にしろ、学校にしろ、オフラインでやっていたことをそのままオンラインで再現しようとしたら当たり前である。

場、の力でバランスを保っていたものが、「パソコンの四角い画面のなか」のみで行われるのだから。

そのまま動画に映して配信すればいいというものではない。
集中力がないと叱るかもしれないけれど、パソコンを朝から晩まで見つめる集中力は、もしなんの問題もなくできたら、逆にからだに悪い。

叱るにしたって、近くによる、という場があることでの威圧感は使えず、実際にはやらないと思うけど、生徒側から「ぶちっと切る」(オフライン)の選択もなきにしもあらずの環境だ、オンラインというのは。

その対等さが私自身は好きなのだけど、学校という「管理」の場が使うには、先生のスキルや対人力を如実に映し出してしまう気がして、難しいんじゃないかなと思っている。

そこがある先生はますます輝くだろうけど、それに自身がない先生はオンラインなりのハウツーを学ぶのが一番安全な気がしています。

 

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