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そもそも通信制高校とは?
なぜサポート校があるのか?
通信制高校に通うひとはサポート校に在籍することは義務?
ここが実際に申し込んだりする環境になったりしないとあいまいでわからない部分であると思うのですが、サポート校は私塾のようなものであり義務ではありません。
サポート校をセットにして通わないと卒業資格が得られないというものではありません。
同業の営業妨害みたいになってしまいますが、生徒のまなびの選択がただしく行われることが一番大事なことだと思うのではっきり言ってしまうと、私塾、ある意味の利益を出すための活動ですから、「卒業率をあげる」ということを入学者のメリットとして生徒を募集するのは至極まっとうなやり方です。
サポート校は学校?
前述のようにサポート校自体は私塾のようなものであり、塾やその他の学習サービスと一緒に提供しているところなどもあります。
通信制高校自体は、学校法人であり、「学校」です。サポート校は、学校法人ではないため、名前を付ける際に~高等学校とはつけられません。多くのサポート校は~高等学院とはつけているところはあるかと思います。(私立高校との違いが付けづらいですが)
ですので、通信制高校を卒業しなくては、「高校卒業資格」は得られません。サポート校だけを3年間通っても、それは塾で勉強したのと、同じで学習歴にはなっても学歴にはなりません。
あくまで通信制高校の卒業をサポートするための存在であり、学校ではないのです。
どの通信制高校を選んでも、サポート校には在籍できる?
たとえば住んでいる地域に、A学院というサポート校があるとします。
通信制高校Pに通っていて、地域にあるAというサポート校に入学(在籍)したいという場合、問題なく入学できるのか、というとこれもサポート校という存在をわかりにくくしているひとつの原因だと思うのですが、
サポート校A学院が、通信制高校Pと提携関係にないと、入学は難しくなる場合が多いのです。
サポート校はそれぞれ、紐づけされる通信制高校があって、その生徒をメインに入学させており、一般的に他通信制高校の生徒は受け入れないことが多いです。
まれに資金力、経営力があるサポート校運営母体が、複数の通信制高校と提携して、いくつか並行して受け入れているところもあるようですが、一般的には提携した通信制高校と、どこかに在籍するわけではないが学習サポートを受けたい、高卒認定目的の学習者などを受け入れたりすることはあるようです。
それぞれの高等学校で決まりも違うし、内部事情が広がってしまうのもよくないのでしょう。だいたい提携している通信制高校入学者のみが在籍するかたちが多いです。
結局サポート校に在籍って必要だと思うかどうか。
学習者の視点からいうと、一部(不得意や環境などサポートが必要な場合)を除いて、自学でいけるんじゃないかと思っています。
都心であれば、塾やサポート校など「選択」はできるとはおもいますが、通信制高校自体は山間部に住んでいるような家庭でも選択できても、サポート校は人口密度が低い地域にはそうそうない。
利益を出していかなければ運営できないですから、ひとが少ないところには作りにくい。公的な支援とは違うからです。
そうなると、もうその時点で教育の機会って平等ではない。サポート校を選べる地域、財力、家庭環境、というように普通校でなくても差は出てきてしまいます。
通信制高校へ入学ということ自体は、スクーリングへの労力を除けば、そこまで「地域格差」はない。そう考えると、プラスαでできるならサポート校があればいいけれど、ない環境ならないなりに工夫すればいいかなと思います。
特にオンラインが昔より断然進んでいる。手書きでレポートを郵便局から出す必要がない。そうすると通信制、というスタイルは、ずっと前からあったけれど、かえって時間を有効に使える効率的で先進的な学び方だと思うのです。
この学びかたがもっと一般的になればいいと思っています。やりたい夢や集中したいことがあって、学歴だけほしい子や、大人になってから勉強をやりなおしたい場合など、学歴自体は通信制でもとれることがもっと一般的になれば、かえって実技が必要なものの重要性は増すし、学歴取得後にそういった実技の世界を選ぶステップアップの選択肢も広がりをもつのに、と。
別の機会に海外での通信制の学歴としての有効度をリサーチしてレポートを書いてみたいと思います。ミネルバ大学のような「移動する大学」も出てきているなか、学歴や学びが今度なにを意味していくのか、観察していきます。